こんにちは。MAYです。
みなさんは自分が何のアレルギーを持っているか調べたことはありますか?
わたしは渡米前に日本の皮膚科で血液検査をしてもらい、「ハウスダスト」と「ブタクサ」に高レベルのアレルギーが、「スギ」「ヒノキ」「ダニ」に中レベルのアレルギーがあることが分かりました。
(幸運にも、スギ花粉のバケツが一杯になる前に渡米してしまったので、いまだに快適な春を送っています)
日本では判明せず(メジャーな検査項目には入っていないのかも)、渡米してから発覚した「ユーカリアレルギー」についてのお話です。
有病率1〜2%と言われるユーカリアレルギーですが、昨今、ユーカリを使った商品がどんどん増えているので、今後もっと増えるかもしれません。
ナチュラル系プロダクトこそアレルギーに注意
渡米して1年ちょっと経ったある年の夏頃から、肌に湿疹ができ始めました。
最初は下腹部や腰に、次に上腹部に。痒くて堪らず掻きまくり、そしてさらに拡がっていくという悪循環。
皮膚科に行くと、「その頃にシャンプーや洗剤、化粧品は変えてない?衣類は?食べ物は?」と聞かれるも思い当たるモノなし。。。
処方された飲み薬も塗り薬も全く効き目なく、今度は免疫の専門医を受診することに。
そこでも同じような質問をされつつ、自分で覚えている限りのアレルゲンを伝えつつ、改めてアレルギー検査をすることになりました。
日本で受けた検査は、採血した血液をラボで検査する方式。
アレルゲン対象も前述したような一般的なアレルゲン項目でした。
今回は、血液ではなく”自分の肌”を使っての検査。
まず背中に20種類のアレルゲン候補のエキスが付着した針を刺され、しばし待つ。
すると、肌がアレルギーを持っているエキスに反応し、赤く腫れ上がり始めます。
背中でのテスト結果を基に、疑わしいと思われるアレルゲンに加えてそれに類似したアレルゲンの計20種類を選び、今度は腕にそれらのエキスを注射器で注入していきます。
1種類ずつ、チュー、チューと左右10カ所ずつに注入されるのを見ていると、もうそれだけで痒いような気がしてきます(笑)。
しばらくするとそれらのうちいくつかが赤く腫れ上がってきました。
「強いアレルギー反応があるのは、ハウスダスト、ブタクサ、あとユーカリね。強くはないけど、ダニと馬、ゴキブリにも反応が出てるわね。」とドクター。
え?ゴキブリにアレルギー? いやそれよりも、ゴキブリのエキスを腕に注入したってこと!?エキスって何???ひぃ〜〜〜、
と心中穏やかでないわたしに構わずドクターは「ハウスダウトとダニが怪しいわね。寝具とか洋服を全部、お湯で洗い直しなさい」と。
しかしわたしは「あっ、ユーカリだ」と直感したのでした。
アメリカの西海岸に住んでいると、ナチュラルな商品を目にする機会が増えます。
あるときわたしは、洗濯洗剤をケミカル系のものからナチュラル系のものに切り替えたのですが、そのパッケージにデカデカと「Eucalyptus(ユーカリ)」の文字!
さらに思い起こせば、たまに使っていたバスソルトにも「Eucalyptus」って書いてあった!
そりゃ痒いよなぁ。直接肌に触れまくりだし、洋服なんてそのまま擦れるわけだし。
湿疹が出始めた時には既に別の洗剤を使っていたので、すっかり犯人探しから外していたけど、洗濯物には付着したままだったのねぇ。
ユーカリは自然界の消毒剤
さて、「ユーカリといえばコアラ」な訳ですが(「ユーカリアレルギーだ」と周りに言うと、「よかったなぁMAYちゃん、コアラじゃなくって」と言われがち)、コアラのように食べて栄養源にするわけでなくとも、ユーカリにはさまざまな効能があります。
殺菌作用や抗菌作用、抗炎症作用があり、洗剤全般や虫よけ、風邪薬、化粧品、アロマオイルなどに使われます。
日本でオイルマッサージを受ける際、「ちょっと鼻がむずむずするから、じゃあユーカリでお願いします」とか気軽に言ってたけど、今考えるとわたしの場合は逆効果。何事も、知らないって恐ろしいですね。
アレルゲンが分かってしまえば、あとはそれらを遠ざければいい。
ということで、寝具や衣類は全てお湯で洗い直し(結果としてドクターの指示通りになった)、洗濯洗剤はケミカル系だけど「Scent Free & Dye Free(香料・染料が入っていない)」を選ぶようになりました。
ナチュラルなら体にもいい!ってわけじゃないんだな、と痛感。
考えてみれば、アレルゲンて化学的なものより、自然界に存在しているもの、つまり植物や動物、食物、金属に多い。
だから、自然由来の商品を選ぶときほど気をつけるべきなんです。
あと、ユーカリは香りが良いのも特徴。
後述しますが「Perfume」としてユーカリエキスが使われたり、花束に入れられることもしばしば。
Trader Joe'sの花コーナーにも大抵置いてあって、たま〜に買ってみます。
部屋においてある分には全然平気なのですが、水換えするときにちょっとドキドキ。
最近では洋服の素材にも使われる!
寒がりなわたしは、無印良品で「静電気が起きにくい 着る毛布 パジャマ」を狙っていました。
が、その新繊維「リヨセル」の説明文を見て愕然。
なんと「ユーカリ」だったのです。
"ユーカリを主原料とした再生繊維を使った毛布の生地で作りました。暖かくなめらかな肌触りが特長です。"とのこと。
あぁ、残念無念。
ユーカリアレルギーは地味に大変
あれからかれこれ10年以上経ちますが、数年に1度、油断してユーカリアレルギーが出ます。
「香料(Perfume)」としても配合されることが多いユーカリは本当に厄介。
成分表には「Perfume」とだけ記載されるので、見ただけでは分からないんです。
怪しいときにはメーカーに問い合わせるようにしています。
アレルギー持ちにしてみると結構痒いし、原因は追求しづらいし、で結構ストレスなので、成分表には必ず明記してほしいところなんですけどね。
ユーカリが入っているものを突き止める方法
何に含まれているかによって症状の出方、湿疹ができる部位が異なります。
「いつから?」「どこに?」「いつ?」の組み合わせから犯人を突き止めていきます。
症状 | ユーカリが含まれている可能性があるもの |
身体の広範囲で痒い | 洗濯洗剤、入浴剤、ボディーローション |
鼻がぐずぐずする | マウスウォッシュ、歯磨き粉、入浴剤、のど飴、アロマオイル、シャンプー・コンディショナー |
頭皮が痒い | シャンプー、コンディショナー、ヘアオイル |
デリケートゾーン(肛門も)が痒い | マウスウォッシュ、歯磨き粉、食器洗剤、のど飴 |
手で描いたところが痒い | 食器洗剤、ハンドソープ、ハンドクリーム |
顔や手は皮膚が丈夫なためアレルギー反応が出づらいようです。
ハンドクリームにユーカリが入っていた際、襟足(触る癖があった)に湿疹ができました。
食器洗いをした後で目をこすったら真っ赤になりました。
でも手や指先は一切痒くなかったです。
口から入ると下が痒くなります(苦笑)。
食器洗剤にユーカリが含まれていた際、肛門周りが痒くなりました...。
洗剤の成分がそんなに口に入っているとも思っていなかったし、ユーカリが下から出てくるなんて更に予想!
あとはいつ?痒くなるのかもヒントに。
「最近、朝だけ鼻がむずむずするなぁ」と思っていたらマウスウォッシュに入ってました。
MAYの遭遇したユーカリ入りのアイテム&安心アイテム
洗剤系はユーカリを使いがちなので要注意ですが、比較的成分表に明記されているので避けられます。
問題は香料として使われ、成分表に明記されないパターン。
実際に使ってみて「あれ? ほんのり痒い...」となり、メーカーに問い合わせてみたらやっぱり入ってた!なんてことも。
特に殺菌目的で使われる洗剤・ソープ系(★)には注意が必要です。
メーカーに問い合わせ済みのもの(*付き)も含めて、まとめてみました。
アイテム | ユーカリが入っている | ユーカリは入っていない |
★食器洗剤 | Mrs. Meyers、Seventh Generationなどナチュラル系は入りがち | |
★洗濯洗剤 | Mrs. Meyers、Seventh Generationなどナチュラル系は入りがち | |
★入浴剤 | Dr Teals Epsom Salts Sleep Soak・Dr Teals Epsom Salts Hemp Seed Oil、Kneipp/クナイプ Forest Ritual | |
シャンプー・コンディショナー | BOTANIST Bouncy Volumeシリーズ* 、BOTANIST Scalp Cleanseシリーズ* | |
ヘアオイル・整髪料 | N.ポリッシュオイル UR(アーバンローズ)* | N.ポリッシュオイル (マンダリンオレンジ&ベルガモット)*、N.ポリッシュオイル SC(セージ&クローブ)* |
ボディーソープ | ||
ハンドソープ | Mrs. Meyersなどナチュラル系は入りがち | |
ボディローション・ハンドクリーム | Curel/キュレルのボディローション、Kiehl'sのハンドクリーム | |
化粧水 | オードムーゲ 薬用ローション*、 | Thayers Witch Hazel Rose Petal |
★マウスウォッシュ・歯磨き粉 | Listerine/リステリン*、 | |
薬(風邪薬など) | ヴィックスヴェポラップ | |
食品 | のど飴には入りがち |
アレルギー対策のポイントはこの2つ
- ナチュラル系のアイテムを選ぶときほど、アレルゲンが含まれていないか注意する
- 身に付けたり触れたりするものを切り替える場合は1アイテムずつ
同時に新しいアイテムを使い始めると犯人探しがしづらくなります。
いくつか身の回りのものを新しいものに変えた後にアレルギーが出てしまってアレルゲンが特定できない場合には、アレルギーが出る前に使っていたものに全て戻す。
「アレルギーに効くらしい」といろいろなものに手を出すと、かえってアレルゲン探しが複雑になるからご注意を。 - アレルギー反応が出たら、出ている部位をよーく観察
とにかく、アレルギーテストを受けたことがない人は、一度受けてみることをオススメします!
ちなみに、わたしの場合は、1回目のユーカリ事件の際、アレルゲンが特定されるまでに8カ月、皮膚が元通りになるまでにそこから10カ月と、アレルギー反応が出てから治るまで計1年半かかりました。
2回目に湿疹が出たときは、真っ先にユーカリ探しをしたものの見逃し、「ユーカリが原因じゃないかも?」「今までは大丈夫だった製品でも、別のアレルゲンのバケツが一杯になっちゃったのかも??」「ストレスかも〜???」と右往左往、疑心暗鬼になって5カ月が経過。
でも結局、原因はやっぱりユーカリ(食器洗剤に入っていた)。
身体って意外と素直でシンプルなのだなと思ったのでした。
追伸
最近「ユーカリを原料とする繊維」で作られた洋服を見かけるようになりました(日本だと無印良品とか)。
日本でもどんどんユーカリ含有の商品が増えていきそうですね。。。
あー、大変だ。
ユーカリ探知機を開発しないと。