時代なのか、年齢なのか、近頃、あちこちで「民藝品」に出くわします。
日本でもアメリカでも。
特に周囲には「器」を愛でている人が多いよう。
今回はそんな「民藝」を知るために、日本民藝館に行ってみました。
目黒区にある日本民藝館は、展示物も建物もとても素晴らしいので、興味のある方はぜひ一度。
「民藝」とは名も無き職人によるもの
民藝と言えば柳宗悦。
キッチンツールやバタフライスツールのデザインで有名な柳宗悦のお父さんです。
宗悦が提唱し始めたのが「民藝」であり、その概念を普及させるべく「民藝運動」に取り組んだそう。
そもそも「民藝」とはなにかというと、日本民藝協会のWebサイトでは下記のように解説しています。
名も無き職人の手から生み出された日常の生活道具を「民藝(民衆的工芸)」と名付け、美術品に負けない美しさがあると唱え、美は生活の中にあると語りました。そして、各地の風土から生まれ、生活に根ざした民藝には、用に則した「健全な美」が宿っていると、新しい「美の見方」や「美の価値観」を提示したのです。
日本民藝協会Webサイト「民藝とは何か」より
有名な作家によるものを特別なときだけ使う、のではなく、無名の作家による美しい生活道具を日々使う。
気に入った器や機能的なキッチンツールを毎日の生活で使い込むって、本当に素敵だなぁと思います。
美しいだけでなく、機能的であり、使いやすい。
「機能美」と称される柳宗理デザインの数々を連想します。
やはり親子。
友人に薦められて読んだ小説、原田マハさん著の『リーチ先生』は当時の様子が物語として描かれています。若き日の柳宗悦や、イギリス人の陶芸家バーナード・リーチも登場します。
陶芸や民藝に興味のある方はぜひ。
日本民藝館を訪れてみよう
そんな新しい美の概念の普及を目指した民藝運動の本拠地となったのが、目黒区にある日本民藝会館。
柳宗悦が細部まで拘って設計したそう。外観も内装も、うっとり。
所蔵品の陶磁・染色・木漆工・絵画・金工・石工・編組などは、宗悦が古今東西で選び、収集した工芸品でその数はなんと約17,000点。
特別展を要チェック
常設展のほかに、特別展が開催されていることも。
Webサイトで年間の予定を確認してみましょう。
わたしが訪れた2024年10月は「生誕130年 芹沢銈介の世界」展が開かれていました。
アメリカでも人気の”芹沢カレンダー”の、あの芹沢氏のデザイン&収集物が展示されていて、大変興味深かったです。
日本民藝館
場所:東京都目黒区駒場4-3-33(京王井の頭線 駒場東大前駅 西口から徒歩7分)
入館料:有料
公式Webサイト:https://mingeikan.or.jp/
近所で立ち寄るならココ
◉ うつわとカフェ Lim.
駒場東大前駅から日本民藝館までの途中右手にあるとってもステキなカフェ。
日本各地の民藝品を扱う名店(MAYが実際に訪れたことがあるお店)
光原社 本店(岩手県・盛岡)
https://morioka-kogensya.sakura.ne.jp/
仙台光原社(宮城県・仙台)
https://kogensya.sakura.ne.jp/
cotogoto(東京都・高円寺)
https://www.cotogoto.jp/blog/unq/shop
SML(東京都・中目黒)
https://sm-l.jp/
紡ぎ舎(長野県・小谷村)
https://tsumugiya.jp/
中川政七商店(全国、本店は奈良)
https://www.nakagawa-masashichi.jp/shop/default.aspx
アメリカ西海岸で民藝品を扱う名店(MAYが実際に訪れたことがあるお店)
Tortoise General Store(カリフォルニア州・ロサンゼルス)
https://shop.tortoisegeneralstore.com/
The Good Liver(カリフォルニア州・ロサンゼルス)
https://good-liver.com/
TOIRO(カリフォルニア州・ロサンゼルス)
https://toirokitchen.com/
Canoe(オレゴン州・ポートランド)
https://canoe.design/
【番外編】OLD FAITHFUL SHOP(カナダ・バンクーバー)
https://www.oldfaithfulshop.com/