2020年9月30日にロサンゼルスのMiracle Mileにオープンしたアカデミー映画博物館(Academy Museum of Motion Pictures)。
常設展では、映画の歴史はもちろん、アカデミー賞の歴史(授賞式の名シーン、受賞スピーチ、オスカー像など)が学び、展望台からハリウッドサインを眺めながら「まさに、ここが、映画の街かぁ」なんて浸るのがおすすめです。
ロサンゼルスには、映画にまつわるミュージアムやスタジオ、シアターがたっくさんありますが、やっぱりここは格別。
特別展もいつも素晴らしいので、映画の上映スケジュールもチェックしつつ、定期的に訪れてみましょう。
アカデミー映画博物館の見どころ
常設展が鳥肌モノ
映画の歴史、アカデミー賞授賞式の歴史、作品や監督だけでなく、撮影、衣装、特殊メイクなどなど、映画製作に欠かせない各技術にも焦点を当てて紹介されています。
中でも撮影監督、エマニュエル・ルベツキ氏のコーナーに釘付けでした。『Gravity(2013、ゼロ・ググラビティ)』『Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)(2014、バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡))』『The Revenant(2015、レヴェナント:蘇りし者)』で3年連続でアカデミー撮影賞を受賞したメキシコ出身の撮影監督で、映像美や長回し撮影で有名なのですが、その撮影風景の映像などが展示されています。



2025年4月現在の見どころは「ポン・ジュノ展」と「サイバーパンク展」

まずは、『パラサイト』でアカデミー作品賞・監督賞などを受賞した韓国のポン・ジュノ監督の特別展。
アメリカで制作された同監督の作品『Micky 17(ミッキー17)』公開に併せての展示。
まるで完成された漫画のようなイメージボードが壁一面に展示されたいたのが印象的でした。

続いて「CYBERPUNK: ENVISIONING POSSIBLE FUTURES THROUGH CINEMA」展。
ブレードランナーやマトリックス、ターミネーターなど、世界的なインパクトを残した&今も語り継がれるSF作品を取り上げた企画展で、日本の『AKIRA』『攻殻機動隊』なども登場しています。

博物館オープン時の特別展は「宮崎駿展」だった(2022年6月5日に終了)

2021年9月にオープンしたアカデミー映画博物館の特別展第一弾は「宮崎駿展」でした。
かの、アカデミー科学技術協会がスタジオジブリ、宮崎駿監督にどれだけ敬意を持っているかが分かります。
博物館内のレストランのスタッフには「宮崎駿展はもう見た?すっごく良いから絶対行ってね。監督本人が展示のディレクションもしたらしいよ!」と強くおすすめされました(笑)。
宮崎監督の直筆のイメージボードやキャラクターデザイン、絵コンテや背景画など、映像になる前の貴重なスケッチが300点以上展示されていました。


また、地下のTed Mann Theaterではジブリ作品の上映も行われていました(別途チケットが必要、$10)。
わたしが訪れた日は『天空の城ラピュタ』が上映されていました。
球体には展望台が


アカデミー映画博物館と言えば、この球体の建物もかなり話題になっています。
建築家Renzo Piano氏による設計で、中心部はシアター、上部には展望台が設けられています。
レストラン・カフェ

1Fのレストラン「Fanny’'s」は、サンフランシスコの有名ベーカリー「Tartine Bakery」のパンを使ったサンドイッチが自慢。バーカウンターや屋外席もあります。
ミュージアム・ストア
ミュージアムのストアって楽しいですよね。オリジナルグッズはお土産にもなるし、アートシーンならではのおしゃれな商品はちょっとしたギフトにも◎。
アカデミー映画博物館のストアにはオリジナルグッズをはじめ、オスカーグッズ、ジブリグッズなどが売られています。
特別展のために用意されたアイテムも並んでいますのでお見逃しなく。




アカデミー映画博物館に行く前に知っておきたいこと
まず、いつ行くべきか?ということ。
おすすめのタイミングは興味のある企画展開催中や、鑑賞したい映画を上映している日時に合わせて行くこと。
各展示の所要時間は人それぞれですが、参考までに、初めてアカデミー映画博物館に訪れた際のわたしのスケジュールはこちらです。
- 11:00 入館
- 〜13:00 1F〜3Fをぐるぐる
- 〜13:45 1Fのレストランでランチ
- 〜14:50 4F(特別展「宮崎駿展」)を堪能
- 15:00〜 B1Fで『ラピュタ』を観る
- 〜17:00 映画上映後、5Fに移動し、展望台でハリウッド方面を眺望
周辺のミュージアムとハシゴするのも◎
周辺には、LACMA(ロサンゼルス・カウンティー美術館)、Petersen Automobile Museum、La Brea Tar Pits and Museumが徒歩圏内なのでハシゴするのもあり。
LACMAは平日15時以降はLA住民は入場無料になるし、夏場なら金曜夜のJazz at LACMA(Urban Lightを背景にJazzの屋外ライブが行われる)に合わせるのもいいですね。
但し、LACMAは水曜日が定休日なのと、2025年4月現在拡張工事中(2026年4月オープン予定)のため鑑賞できる建物が限られているのでご注意ください。

◎ アカデミー映画博物館 / Academy Museum
住所:6067 Wilshire Blvd., Los Angeles, CA 90036
料金:大人$25, シニア(62歳以上)$19, 学生(18歳以上 ID掲示)$15, 子ども(17歳以下)無料 ※映画鑑賞チケットは別途
駐車場:最も便利なLACMAの駐車場はFlat Rateで$18 | 駐車場入口がある6th Streetの路駐は最長4時間まで | Wilshire Blvd以南の住宅街の路駐は最長2時間まで
※1Fと地下1Fへの入場は無料(映画のみの鑑賞には入場券不要)
参考サイト
・アカデミー映画博物館公式サイト(英語)